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卒業ソングといっても、近年はバラエティ豊かでどんな曲を選べばいいのか分からない人もいるのではないでしょうか。実は、しんみりと切なくなるバラードだけに限らず、アップテンポで活発な卒業ソングもあります。本記事では、卒業ソングの選び方とおすすめの10選を紹介しました。
卒業ソングは、「どのように歌いたいか」「どんな歌を歌いたいか」によって選び方が異なります。全員で歌う思い出を作りたいのなら合唱がおすすめですし、歌に自信があるのなら弾き語りの曲が合うでしょう。
テレビをよく見るのであれば、アニメやドラマなどとタイアップした楽曲がおすすめです。アニメやドラマをリアルタイムで視聴していた当時を思い出せるので、より感慨深い卒業シーズンになることと思います。
本記事では最新卒業ソング10選を紹介していきます。カッコの中が曲のタイトルです。さまざまな曲調がありますので、求めている雰囲気に合った楽曲を選んでください。
時が流れるにつれ、定番の卒業ソングは移り変わっています。卒業式といえば「仰げば尊し」や「蛍の光」が定番だった時代は過ぎ去り、J-POPの人気グループが歌う楽曲が定番になっていきました。蛍の光が定番だったころの卒業ソングは、仲間への別れのあいさつや先生への感謝などが主要なテーマです。
しかし、海援隊の「贈る言葉」が発売されたのをきっかけに、卒業生に向けた応援歌が歌われるようになったと考えられます。このように、J-POPが卒業ソングとして定着すると、たちまち卒業ソングはバラエティ豊かになりました。近年では、その年に流行したJ-POPの応援歌を採用する学校もあり、卒業ソングの歴史は移り変わっています。
2011年から2020年まで活動していて、10代の女性から人気の高かったE-girlsの卒業ソングを紹介します。「E-girlsで卒業ソングといえばこの曲」と考える人が多いのは「約束の場所」という曲です。過ぎ行く学校生活に思いを馳せる内容の切ないバラードで、卒業シーズンに合っているといえるでしょう。
メンバーの数が多いグループのため、1人で歌うパートや全員で歌うパートなどに分けられるので卒業ソングとして歌いやすいのではないでしょうか。
乃木坂46が2016年に発売した「サヨナラの意味」です。この曲は、とある人気メンバーが同グループを卒業する前に参加したシングル曲となっており、卒業ソングにもピッタリです。音楽番組の卒業ソング投票でも上位を獲得するなど、卒業ソングの定番になりつつある曲です。
この曲の歌詞はさまざまな捉え方があります。そのまま捉えて「人との別れの機会なんてたくさんあるのだから、いちいち悲しむな」と感じる人もいるわけです。しかし、あくまで書き手の視点ではなく登場人物の視点で、「自分自身に言い聞かせている内容だ」とも捉えられます。視点を変えれば捉え方が変わる曲なので、思いを巡らせながら聴けるでしょう。
こちらは、2020年の3月に発売された卒業ソングです。コブクロは今までも卒業ソングと思われる楽曲を作成していますが、この曲は卒業だけをテーマに制作されています。
同グループはデュオですが、この曲は合唱も可能な曲です。卒業のシングルCDに合唱バージョンが収録されているので、合唱で歌うさいは参考になるのではないでしょうか。バラードでありながら真っすぐなメッセージが込められているので、卒業シーズンにマッチした1曲だといえます。
卒業ソングといえばしっとりとしたバラードだ、と考える人は多いと思います。しかし、中には明るく活発な卒業ソングもあります。中高生に人気の女性ボーカルグループLittle Glee Monsterから「青春フォトグラフ」を紹介します。
青春フォトグラフは「しっとりとしたバラードではなく、明るくポップな卒業ソングがいい」という人におすすめです。この曲の特徴は、テンポがいいですが賑やかすぎないところでしょう。独特のリズムが耳に残り、楽しく聴ける1曲です。青春フォトグラフは、アップテンポな楽曲を楽しく歌って仲間と別れたい人にピッタリな曲になっています。
今や学校で歌う合唱ソングの定番となっている、アンジェラ・アキの「手紙~拝啓十五の君へ~」を紹介します。この曲は、大人になった自分の元に子どもの頃に書いた手紙が届いた体験によって作られたものです。
「大人になった自分が15歳の自分にエールを送る」という歌詞の内容は幅広い世代に受け入れられており、聞きながら涙を流す人も少なくありません。また、「手紙~拝啓十五の君へ~」で第59回の紅白歌合戦に出場するなど、広く知られる曲の1つになりました。多くの中学校が卒業記念の合唱ソングとして取り入れており、人々の思い出に残る曲です。
YELLは、いきものがかりが卒業ソングとして発表した曲で、現在は卒業式に歌う学校もあるほど人気です。YELLはいわゆる両A面シングルで、アップテンポな「じょいふる」と同じCDに収録されています。
作詞者の水野さんは、学生たちの心に一生残る楽曲だからと、気合いを入れて制作したようです。卒業する学生たちにリアルな感情を届けたいと思いながら作られた楽曲なので、YELLを歌えばしみじみとした気持ちになるでしょう。伝統的な卒業ソングを歌った人の中には、「学校ではYELLを歌いたかった」と感じる人もいます。
WANIMAの「ともに」は、突き抜けた明るさと前向きな雰囲気が魅力の曲です。真っすぐに進めという応援や出会いに対する感謝など、特別変わった内容の歌詞ではありません。しかし注目すべきは楽曲のテンポで、とにかく活き活きとした活発な曲調が癖になる人が少なくありません。
曲のメッセージから卒業を感じられますが、アップテンポで賑やかな楽曲なので仲間との別れを笑顔で迎えたい人に向いています。
泣ける卒業ソングとして話題を呼んだのが、ゆずの「友~旅立ちの時~」という曲です。この曲を制作したのは、東日本大震災がきっかけだったと考えられています。「震災を経験した人たちの前で音楽を鳴らしても良いのか」と悩むスタッフを元気づけるために作られました。ところが、いざ楽曲の製作を始めると、周囲のスタッフだけに限らずたくさんの人たちに届けたいと考えるようになったわけです。
このような経緯から、至急決定した東北のツアー限定で「友~旅立ちの時~」を歌っていました。本来ならたくさんの人が耳にする機会のなかった曲です。しかし「音楽コンクールの曲を作って欲しい」とのオファーを受けて「友~旅立ちの時~」は、たくさんの人の心に残る曲になりました。
ゆずの曲の中ではハモりが少なかったり、シンプルな言葉で構成されているのが特徴です。さまざまな出来事を経験しながら作り上げたので、リリースまでに2年半かかりました。「友~旅立ちの時~」は、制作の経緯を知ることで歌詞の意味がさらに深くなる曲です。瞬間的な美しさを大切にしており、「この先どうなるかは分からないけれど、未来へ歩いて行こう」というメッセージは卒業ソングとしてピッタリだといえます。
あいみょんは10代から人気が高く、多くのヒット曲を制作しているシンガーソングライターです。「さよならの今日に」は、中高生の卒業ソングとしておすすめできる曲になっています。「さよならの今日に」は、配信限定で2020年に発表しており、ニュース番組のエンディングテーマでもありました。制作時の彼女の意図も相まって、聴く人によって受け取り方が変化する、深みのある曲です。
彼女の甘すぎずロックすぎない曲調は、多くの人に受け入れられるのではないでしょうか。力強さがありながら切なさも感じる歌詞なので、1人で歌っても大勢で歌うのにも向いています。
スキマスイッチの「奏」は、発売の時期に合わせて別れをテーマに制作したと考えられます。卒業式に合うのはもちろんですが、新生活に向けて歩き出す人にも向いている、前向きな部分のある曲です。奏の登場人物は恋人同士である一組の男女ですが、歌詞の内容から卒業ソングとしても捉えられます。
これまでは比較的新しい卒業ソングを解説しましたが、ここで定番の卒業ソングも併せて紹介します。卒業写真は、「卒業ソングといえばこの曲」と、たくさんの人が挙げる定番ソングの1つです。作詞作曲を荒井由美が担当しており、彼女の実体験に基づいた内容になっています。「卒業式でポップスを歌うと思っていなくて嬉しかった」という人もいますよ。
卒業写真の登場人物を恋人だと考える人は多いですが、彼女の高校時代の教師だったとも言われています。熱心に指導してくれた教師の言葉は、彼女の創作活動において源になっているようです。
今や定番卒業ソングの1つになっているのは、レミオロメンの「3月9日」です。本来は結婚式の歌として制作されましたが、3月の時期から卒業ソングとして愛されるようになりました。また、学生生活を思い起こさせる歌詞も、3月9日が卒業ソングとして親しまれる一因だと考えられます。個性的な歌声と切ないリズムは、自分の思い出と照らし合わせながら聴くのにもピッタリです。
10種の卒業ソングと、定番になっている2種の卒業ソングを紹介しました。前述の通り、切ないバラードだけとは限らないので、自分の好みに合わせて選べるのではないでしょうか。本記事の楽曲紹介が、学生生活最後の思い出作りに役立てば幸いです。