始めに、2012年の著作権法改正に伴い、私的目的であってもコピーガードの解除は違法となりますので、今回の記事では著作権保護されたDVDをコピーすることを助長する目的で解説しているわけではないのでプライベートで作成した映像の DVDにご利用ください。
借りたDVDをコピーしたい、ただ、いざDVDをコピーしようと思っても、「どうやってコピーすればいいか分からない」、「DVDコピーをするためのソフトって安全なのか」などお悩みの方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、無料のDVDコピーソフト「DVD Shrink」のダウンロードからコピー、エラー時の対処法まで分かりやすく解説していきます。
「DVD Shrink」は、DVDビデオをコピーする機能性の高さと利便性から人気を博した無料のフリーソフトです。基本的なコピーだけでなく、タイトル毎に音声/字幕のカット編集、圧縮率の調節など色んな機能を使うことができます。
ただ、日本語版は2004年7月に、英語版も2005年5月で開発・更新が終了となってしまったため、最終バージョンは「3.2.0.16」になります。そのため、今ではコピーできないDVDも増えています。
さらに2012年の著作権法改正後、2015年8月には「DVD Shrink」の日本語版を提供していたとして、サイト管理者と該当ページを作成した出版関係者が著作権法違反で逮捕されました。そのため、これまでのように私的目的であってもコピーガードの解除は違法となります。
まずはフリーソフトである「DVD Shrink」をダウンロードする必要がありますが、冒頭でも説明したように現状開発・更新が終了しており、著作権法違反の件から、各サイトから日本語版のダウンロードが出来なくなっています。
探せば日本語版ダウンロードが可能なサイトもありますが、ウイルス感染などのリスクと安全面を考えると、英語版をダウンロードするのが得策です。ちなみに英語版はバージョン「3.2.0.15」になります。
1 ダウンロードサイトにアクセスすると、以下の画面が表示されるので、青色のボタン(最新バージョン)をクリックし、次に緑色のボタン(ダウンロード)をクリックします。
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引用元:uptodown
2クリックし、ソフトのダウンロードが完了すると画面左下にファイルが表示されるので、ファイル横のタブを開き、「開く」をクリックして、ファイルを開きます。
3ファイルを開くと以下のファイル画面が表示されるので、「dvdshrink32setup」をダブルクリックします。
4「ユーザーアカウント制御」のウィンドウが表示されるので、「はい」をクリックすると、以下の画面のように「DVD Shrink」のセットアップ用ウィザードが起動しますので、ここで「Next」をクリックします。
5 すると、ライセンスの同意画面が表示されるので、画面下にある「I accept the agreement」(訳:ライセンス使用許諾に同意します)にチェックをして、「Next」をクリックします。
6 次にインストール先の選択する画面が表示されますが、特に変更せず、「Next」をクリックします。
7次にスタートメニューに登録する名前を選択する画面になりますが、ここも変更せず「Next」をクリックしてください。
8 すると、次にデスクトップまたはクイック起動のショートカットを作成するかを選択します。ここは自身の作成したいところにチェックを入れ、「Next」をクリックしてください。今回は「Create a desktop icon」にチェックをします。
9最後に選択した内容の一覧が表示されますので、画面下の「Install」をクリックするとインストールが開始されます。
10 インストールが完了すると以下の画面が表示されたら、「Finish」をクリックするとインストールが完了し、「DVD Shrink」が起動します。
これで「DVD Shrink」のダウンロードからインストールまでの工程は完了です。
次に「DVD Shrink」の各種設定を確認しましょう。
1 「DVD Shrink」を起動したら、画面上部にあるメニューバーから「Edit」を選択し、メニューの中からまず「Preference」をクリックします。
2 この画面では、2つの項目をチェックします。赤枠①のDVDメディアは「DVD-5(4.7GB)」を指定します。ちなみに「DVD-9(8.5GB)」のメディアにコピーする場合は、別のコピーソフトを使用するのをおすすめします。
また、赤枠②にある「Run analysis ~ multi-tasing」(訳:マルチタスクを優先する)のチェックを外すとコピーを高速で行うことが可能ですが、コピーする間は他の作業を行うことが困難になりますので、ここのチェックは外しましょう。
3 先ほど設定した「Preference」の横にある「Preview」を選択すると、以下の画面になります。ここではDVDの映像や音声をソフト上で再生する条件を設定できますが、変更しなくてもDVDのコピー品質に影響はないので、初期設定で問題ありません。
4 次に「Output Files」のタブをクリックして、DVDの解析・出力する際の設定を行います。「Output Files」を開くと、以下の画面が表示されるので、各設定を確認します。
5 次はストリームの選択を行います。「Output Files」の横の「Stream selections」をクリックすると、以下の画面が表示されます。DVDの音声や字幕をすべて残したい場合は、赤枠のどちらとも「All Languages」を選択します。残したい言語がある場合はタブの中から残したい言語を指定します。
6 最後にファイルI/Oを設定します。「Stream selections」の横にある「File I/O」をクリックすると以下の画面が表示されます。ここは初期設定でも特に問題ありません。
1 画面上の「Open Disc」または「Open Files」アイコンをクリックして、「Select DVD Drive」の画面が表示されるので、DVDを指定して「OK」をクリックするとDVDの分析が始まります。
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分析が終わり、以下の画面になりましたらDVDの追加は完了です。
1 DVDの読み込みが完了したら、画面左側にある「Compression Setting」から圧縮の設定を行います。初期設定では容量内に収まるよう設定されているため、もし容量が超過してしまった場合は自動的に圧縮されます。
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赤枠の「Video」の項目の数字を変更すると画質を変更できます。数字が100%で無劣化画質となり、数字が下がるほど画質は劣化していきます。
DVDの圧縮設定が完了したら、次にバックアップを行います。
1 画面上部の「Backup!」をクリックすると、バックアップの詳細設定画面が表示されるので「Target Device」のタブをクリックし、出力先と出力するファイル形式を選択します。ISOイメージファイルにコピーしたい場合は「ISO image file」を選択、空のDVDに焼く場合は「Hard Disk Folder」を選択します。
2 次に「DVD Region」(リージョンコード)を設定します。画面にある[Region free]にチェックすると、世界各国どこのDVDプレイヤーでも視聴が可能です。日本国内のみで視聴する場合は「2」にチェックを入れましょう。
3 次に「Quality Settings」(コピーする際の品質)を設定します。「DVD Region」の横のタブをクリックすると以下の画面になりますので、それぞれ設定していきます。
4 次は「Options」(オプション)の設定を行います。DVDのコピーまたはバックアップ中に別の作業をする場合には、ここでの設定が必要です。
5 次に「Burn Settings」(書き込み)を設定します。ここではDVDのボリュームラベルを変更できるので、変更する場合は「Volume Label」下の枠を入力します。
6 各種設定と出力ファイルと保存先の設定が完了したら、最後に「OK」をクリックしてバックアップを開始します。
PCの性能によりますが、2時間の動画は最大40分程でコピーが完了します。
7 バックアップが完了すると、以下の画面が表示されますので、メッセージ内にあるフォルダにアクセスしてコピーしたファイルを確認しましょう。
これでDVDのコピーおよびバックアップが完了しました。
ここまで、「DVD Shrink」のダウンロードから使い方までを解説しましたが、使用していると時々エラーが発生することがあります。エラーが生じてしまうと、初めての方にはかなり困った問題になるので、次はエラー時の対処法を解説します。
エラーの1つ目は、ソフトをインストールしたのに起動させようとしても、ソフトがまったく起動しない場合です。このエラーの場合は、WindowsのDEP(データ実行防止)機能によって起動が妨げられている可能性がありますので、パソコンの設定を変更します。
1 Windowsの設定画面を開き、画面上部の検索フォームに「パフォーマンス」と入力します。
2 すると検索フォームの選択肢に「Windowsのデザインとパフォーマンスの調整」が表示されるので、これをクリックします。
3 クリックしたら「パフォーマンスオプション」が開きますので、「データ実行防止」タブをクリックし、①「次に選択するもの・・・」にチェックを入れたら、画面下の「追加」をクリックします。
4 ファイル画面が開いたら「DVD Shrink 3.2.exe」というファイルを選択し、画面下の「開く」をクリックします。
5 「パフォーマンスオプション」画面に「DVD Shrink 3.2.exe」という項目が追加・チェックされていたら、画面下の「適用」をクリックしてパソコンを再起動します。
次にDVD Shrinkは起動したものの、何かしらの原因により以下のエラーが表示される場合です。
この場合、パソコンの互換設定を変更する必要があります。
1 デスクトップの「DVD Shrink」アイコンを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
2 プロパティが表示されたら、「互換性」のタブをクリックし、「互換モードでこのプログラムを実行する」の項目にチェックを入れます。
3 次にチェックボックス下の選択タブから「Windows XP (Service Pack 3)」を選択したら、画面下の「適用」をクリックします。
最後に「巡回冗長検査(CRC)エラー」というエラーが表示される場合ですが、残念なことにこのエラーの場合は、ソフトではなくパソコンのDVDドライブからディスクそのものに原因があると思われます。
考えられる原因は主に以下の3つです。
ディスクをクリーニングしたり、パソコンのDVDドライブを交換してもエラーが表示される場合は、ソフト自体がDVDのコピーガードに対応していないかもしれません。
今回は無料DVDコピーソフト「DVD Shrink」のダウンロードから使い方、エラーの対処法までを解説しました。結論から言うと、「DVD Shrink」はコピーしたDVDを保存することはできても、他のDVDディスクへの書き込みはできません。
なぜなら、そもそも「DVD Shrink」にはDVDへの書き込み機能が備わっていないからです。そのため、DVDに書き出しを行うには別のソフトが必要となりますが、それでもDVDをコピーするという機能に関しては、多くのDVDをコピーすることができるので、初めての方にもおすすめできるソフトです。
この機会に「とりあえずDVDのコピー作業をしてみたい」という方には、今回の記事を参考にして1度試してみてください。