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iPhoneやiPad、Mac間で利用することができる「AirPlay」は、映像、音楽、ミラーリングをシームレスに行えるApple独自の規格ですが、最近ではAndroid でもAirPlayに対応したデバイスが増えており、AirPlayの需要は非常に高いと言えます。しかし、Windows PCでは受信することができず、不便だと感じる人も多いのではないでしょうか?
そこで、本記事では、Windows PCでもAirPlayが利用できる「AirServer(エアサーバー)」について解説していきたいと思います。
AirServerを簡単に説明してしまうと、「AirPlayをWindows PCで使えるようにする」ソフトです。AirPlayはAppleが開発した転送技術で、Bluetoothよりも大きなデータ転送がシームレスで可能なことから、動画や音楽のリアルタイム配信にも適しています。
手軽に利用することが可能なため、Apple製品を使用している人なら「使わないわけにはいかない」機能の一つと言えるでしょう。しかし、Windows PCにはAirPlayを受信できる受け皿がないので「AirServer」を使って、AirPlayの受信場所を作ってしまうということです。
Android OSでもAirPlayに対応したアプリが存在しており、ソニーのブラビアなどに採用されている、「スマートTV」などにも搭載されています。
AirServerには以下のような特徴があります。
AirServerは有料ソフトなため、利用するために購入する必要があります。プランは三つあり、プランによって金額は異なります。
教育ライセンスは「アカデミック版」に相当するものなので、利用する場合には学生証明などが必要になる可能性があります。一般利用する場合は、「消費者ライセンス」を利用することをおすすめします。また、フリー版として、「30日のフリートライアル」もあるので、まずはこちらで使用感を試してから購入を検討する使い方もいいかと思います。
AirServerはWindows以外にもMac、Linuxにも対応しており、ほぼ全てのOSで利用可能です。ここで疑問に思った人もいるかもしれません。「なぜMac版があるのか?」ということですが、AirServerは、AirPlayの技術を流用して、他の利用方法を可能にしているので、全ての機能を利用するためにはMac版も必要になるということだと思われます。(通常利用はAirPlayのみで可能)また、Windows版はWindows10とWindows7.8版は分かれているため、ダウンロードするサインは注意が必要です。
AirServerでは、AirPlayの回線に加えてGoogle Cast、Miracastの回線も流用しているため、クライアント側にサードパーティ製アプリを導入する必要がありません。必要なデータやシステムはAirServerに全て組み込まれているので、簡単に利用することが可能です。
Google独自OSであるChrome OSとも互換性があるため、相互通信することが可能です。ChromebookとGoogle Chromeの組み合わせであれば、どのPCでも対応することができます。
同一のWi-Fi、Bluetooth通信で接続されたWindows PCにiPhone、iPad、Macの画像や動画映像を表示させることが可能です。(Windows PCの画像をiPhoneやiPadに表示することも可能)また、AirPlayに対応した動画ストリーミングサイトのミラーリングや、ゲーム配信のミラーリング画面を分割して確認するということもできます。(最大16のiOSデバイスを接続可能)
簡単にいうと、AirPlayでできることを「強化したシステム」のようなものだと考えてください。OSの垣根を超えて、AirPlayが行えるため、さまざまなデバイスを複合的に利用しているユーザーには必須ツールと言えるかもしれません。
上記のような理由であればAirServerを使うことをお勧めします。通常のAirPlayで間に合っているという人は、あまり必要性がないので利用しない方が良いかもしれません。
ここでは、実際にAirServerをダウンロードしてインストールする方法を解説していきたいと思います。
公式サイト:https://www.airserver.com/buy
1. 公式サイトにアクセスしたら、画面左上にある「FREE TRIAL」をクリックします。
2. ダウンロード画面が表示されたら、お使いのOSに対応したバージョンの文字をクリックしてください。
3. ダウンロードが完了したら、ダブルクリックをしてインストーラを起動します。
4. 起動したら「I want to try AirServer Universal」(試用)にチェックを入れて「Next」をクリックします。
5. ログイン時にAirServerの自動で起動させるかを選択でする画面で、「No」を選択して「Next」をクリックします。
6.「Activation」の確認画面では「Try」を選択して、「Enter License」をクリックしてインストール完了です。
ここからは、実際にAirServerを起動してiPhoneやiPadで利用する方法を解説していきます。
1. Windows PCでAirServerを起動させ、タスクバーからAirServerアイコンが表示されているのを確認します。
2. アイコンを右クリックすると、設定変更や各種チェックが行えるようになっています。※Activationから製品版を購入することも可能なので、気に入った場合はこちらから購入手続きを行ってください。
PC側のセッティングはこれで完了しているので、次はiPhoneの設定に入ります。
3. iPhoneのコントロールセンターを開き、「画面ミラーリング」をタップします。
4. AirServerがインストールされている状態であれば、ミラーリングリストに「AirServer」が表示されているので、タップして接続します。※写真は旧OSバージョンなので、現行OSと表示が異なる場合があります。
5.「ミラーリング」という表示が出ていれば、ミラーリングが完了です。※旧OSバージョンなので、現在のiOSでは表示が異なる場合があります。
一度インストールしてしまえば、あとはいつでも自動で接続することが可能なので非常に簡単です。AirServerは純正のAirPlayと同等の接続安定性を誇っているので、途中で切れてしまうという心配もほとんどありません。※通信回線が不安定な場合は接続が切れてしまうこともあります。常に良好な回線状況を確保してください。
iPhoneやiPadをWindows PCでミラーリングできるツールはAirServerの他にもいくつかあります。ここでは、それらのツールをいくつかご紹介したいと思います。
ApowerMirrorはiPhone、Androidスマホなどのデバイスを同時にミラーリングできるソフトです。ほとんどのOSに対応しており、Wi-Fiはもちろん、USBケーブルでの有線接続にも対応しているため、汎用性が非常に高いというメリットがあります。また、ミラーリングによる遅延もほとんどないことから、ゲーム配信などにも利用することが可能です。
公式サイト:https://www.apowersoft.jp/phone-mirror
ApowerMirrorと同様にマルチプラットフォームのミラーリングアプリで、ほとんどのOSに対応しています。LetsView-無線無料画面ミラーリングアプリは、ただミラーリングするだけではなく、ミラーリングした色差が少ないため、グラフィックデザイナーのデータや写真データの確認にも安心して使用できるというメリットがあります。
リアルタイムストリーミングはもちろん、ミラーリングを使った会議なども行えるため、Zoomやスカイプといったアプリの代わりに使うことも可能です。
公式サイト:https://letsview.com/jp/
今回の記事では、iPhoneやiPadのミラーリングをシームレスに行うことができるAirServerについて、解説させて頂きました。現在、マルチプラットフォームのミラーリングアプリは数多く販売されていますが、その中でもAirServerは抜群の安定性を誇っており、Chrome OSなどにも対応していることから汎用性が高く、非常におすすめのミラーリングアプリと言えるのではないでしょうか。