目次[閉じる]
音声を編集してみたいけど、いざ編集するとなると「どんな編集ソフトを使えばいいのか分からない」、「操作がよく分らない」という方は多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、無料の音声編集ソフト「Audacity」です。編集ソフトとして、パソコンを愛用している方からは当たり前のソフトであり、無料のフリー素材でこれだけ高機能なソフトは他にありません。今回の記事では、数ある音声編集ソフトの中でも無料で高性能な「Audacity」のダウンロードから使い方までを詳しく解説していきます。
「Audacity」は無料であるにもかかわらず、高性能の機能を持つ「音声編集ソフト」です。Windows/Mac/LinuxなどのOSやほとんどの音声ファイル形式にも対応しており、昔からパソコンで音声編集している方々からも愛用されています。またソースコードとして、GNU General Public License バージョン2としてリリースされており、2007年度にはマルチメディア部門最優秀賞プロジェクト賞を受賞しています。
「Audacity」の書き出し可能形式は、「MP3」、「WAV」、「AIEF」、「FLAV」、「OGG」に対応しています。このソフトだけでレコーディングは勿論、ノイズ除去やピッチ補正、エコーなど無料ではなかなか利用できない機能も兼ね備えているので、初心者の方にもおすすめできるソフトです。
まずは「Audacity」をダウンロードします。
1 ダウンロードサイト(https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/audacity/)にアクセスすると、以下の画面が表示されますので、緑色のボタンをクリックしてダウンロードを開始します。
2 ダウンロードが完了すると、以下の画面のように右下にダウンロードファイルが表示されるので、ファイル横のタブを開き、「開く」をクリックして、ファイルを開きます。
3 ファイルを開くと、「ユーザーアカウント制御」の画面が表示され、許可を求められるので、ここでは「はい」をクリックすると、「セットアップに使用する言語の選択」画面が表示されますので、ここはお好みの言語を選択してください。今回は日本語を選択します。選択したら、「OK」をクリックしてください。
4 クリックすると、セットアップウィザードの画面が表示されますので、「次へ」をクリックします。
5 次に情報に関する規約が表示されるので、ここでも「次へ」をクリックします。
6 次は「インストール先の指定」画面になりますので、保存先を設定して「次へ」をクリックしてください。
7 すると、「追加タスクの選択」画面が表示されます。これはインストール後のアイコンの追加場所を設定するので、お好みの場所を指定してください。今回は「デスクトップ上にアイコンを作成する」にチェックをいれます。
8 ここまで進むと、「インストール準備完了」画面が表示されるので、設定内容を確認して問題なければ「Install」をクリックしてください。
9 以下の画面が表示されたら、インストールは完了です。最後に「完了」をクリックすると、Audacityが起動します。
ここまでの作業で、「Audacity」のダウンロードからインストールまでが完了しました。次は実際に「Audacity」の各種機能の使い方を解説していきます。
まずは、「Audacity」に編集するための素材を追加します。
1.追加したい素材を「Audacity」のトップ画面にドラッグ&ドロップします。
複数の音声ファイルを1つに合成する場合は、同様の手順で素材をドラッグ&ドロップします。
2.素材を追加すると、以下の画面のように読み込んだ素材のファイルが波形として表示されます。ファイル内の一部分を編集したいときは、該当の部分をドラッグして選択状態に、範囲選択をする場合は音源を実際に再生しながら該当箇所を微調整します。
3.次に目的に応じた編集処理を行います。この後にそれぞれの編集機能について解説を行うので、ここではそれぞれの編集機能の使い方はいったん割愛します。任意の部分をカット・コピーする場合は、画面上にある「ツールバー」から操作を行います。
4.編集が完了したら、画面上の「ファイル」から「書き出し」、「音声の書き出し」を選択して、ファイルの保存を行います。
5.次に「ファイル名」と「保存場所」を指定して、「書き出したいファイル形式」を選択します。
6.「ファイルの種類」が確定したら、「保存」をクリックします。
7.「保存」ボタンをクリックすると、以下の画面が表示されるので、必要なデータを入力し、「OK」をクリックすると音声データの書き出しが開始されます。
書き出しのウィンドウの表示が消えたら、保存は完了です。
ここまでが「Audacity」の基本的な使い方になります。
次に「Audacity」を使って、音声の一部をカットする方法を解説していきます。
1.カットしたい音声素材をメイン画面にドラッグ&ドロップします
2.次にカットしたい部分をドラッグして「選択範囲」で指定します。
3.すると、以下の画面の状態になるので、ここでそれぞれのショートカットキーを使うと音声をカットすることができます。
・音声を詰めずに削除する場合、[Ctrl]+[Alt]+[X]または[Ctrl]+[Alt]+[K]を押します。
・音声を詰めて削除する場合、[Ctrl]+[X] or [Delete]を押します。
次に「Audacity」を使って、音声にエコーをかけていきます。
1.カット操作と同様に音声の「選択範囲」を指定します。
2.その状態で、画面上の「エフェクト」を選択し、その中から「エコー」を選択します。
3.選択するとエコーについての設定画面が表示されますので、好みの設定して「OK」をクリックします。
これで音声にエコーがかかります。
次に「Audacity」を使って、音声のノイズを除去する方法を解説していきます。
1.これまでと同様に編集する音声素材を追加すると以下の画面が表示されますので、マウスで操作しながら音声の範囲を選択します。ノイズを見分けるコツとしては、ノイズは基本的に音声の波がなく、直線に近くなっているところがノイズになります。
2.ノイズの範囲を選択した状態で、画面上の「エフェクト」から「ノイズの除去」をクリックします。
3.「ノイズ除去」をクリックすると、以下の画面が表示されるので、次は「ノイズプロファイルの取得」をクリックします。
そうすると、先ほど選択した部分の音声が「ノイズ」として認識され、この部分の音声の波形などを元にどんな音声がノイズなのかソフトが学習します。
4 そうしたら、次に画面上の「エフェクト」から「ノイズ除去」をクリックし、「ノイズの除去(db)(N)」、「感度(s)」、「周波数平滑化(バンド)(F)」それぞれの値を変更して、ノイズ除去のパラメーターを設定します。
このノイズ除去は地道に調節していく必要があり、「ノイズ除去」の画面下にある「プレビュー」をクリックすれば、現在の設定値での音が聞けます。この機能を駆使して作業を行いましょう。
最後は、「Audacity」を使って、音声を録音していきます。「Audacity」は音声が編集できるだけでなく、録音も可能なソフトになります。
1 トップ画面上から「編集」を選択し、「環境設定」を開きます。
2.すると以下の画面に変わりますので、画面左の「デバイス」をクリックし、「録音」の欄の「デバイス」と「チャンネル」を設定します。
・ステレオミキサーのない環境で録音する場合は、画面上の「ホスト」を「Windows WASAPI」に設定すれば、録音欄の「デバイス」にスピーカーを選択できるようになります。
3.音声の重ね録りを行う場合は、画面上の「録音と再生」を選択し、「録音&再生オプション」から「オーバータブ」にチェックを入れましょう。
4.設定が完了したら画面上の「モニター開始」というラベルをクリックし、入力元の機器で音を出すと、以下の画面のようにモニターが反応します。
画面のメーターが「0」を振り切ってしまう場合は入力元の機器の音量を下げます。逆にメーターが「0」から遠いところまでしか伸びない場合は、入力元の機器の音量を上げます。
5.ここまでの設定が完了したら、画面上の録音ボタン(赤丸)をクリックして録音を開始します。
6.録音が完了したら画面上の停止ボタン(四角)をクリックし、画面上の「ファイル」から「書き出し」、「音声の書き出し」を選択して保存を行います。
これで音声の録音方法は完了です。
いかがだったでしょうか。今回は無料の音声編集ソフト「Audacity」のダウンロードから基本的な使い方までを解説させて頂きました。冒頭でもご説明させて頂いたように「Avidemux」は様々な動画形式やWindows/Mac/LinuxなどのOSにも対応しており、導入がしやすく、難しい初期設定をしなくても簡単に音声を編集することが出来るので、初めて音声編集を行う方にもおすすめ出来るに使えるソフトです。
ただ、編集工程の中にある「ノイズ除去」を行うと少なからず音声が劣化してしまうため、基本的にはノイズが入らないように録音する必要があり、初期状態ではMP3やAACファイルへの変換には対応していないので、別ソフトを補助ソフトとしてインストールする必要があります。
「初めて音声編集をしてみたい」、「無料でひとまず編集作業に慣れてみたい」という方は、今回の記事を参考にして、プロも人気のソフトを1度試してみてください。