目次[閉じる]
昨今は家庭でもプロと同等の、動画編集が当たり前の時代になってきています。そんななか、料ソフトの質も年々向上しており、今回ご紹介する「olive」もそのひとつと言えます。以前までなら「無料ソフト=初心者用」というイメージが強いものでした。しかし現在は無料でも有料に匹敵する性能をもつものも増えています。そこで今回の記事では無料で使える動画編集ソフト「olive」についてご紹介していきましょう。
oliveは、オープンソースで開発されている無料の動画編集ソフトです。機能・UIを含めて有料ツールと同じような機能性を持ち合わせております。「お金をかけずに動画編集」をするには、おすすめのフリーソフトとなっています。現在公開されている「olive0.2」では大幅な機能向上によって、プロレベルの動画編集が可能です。
実際にoliveをインストールしてみましょう。インストール例はWindows版を使って行います。
1. https://www.olivevideoeditor.org/download.phpを開き、お使いのOSのアイコンからダウンロードするバージョンを選択します(安定バージョンの0.1とテストバージョンの0.2があります。新機能を追加した0.2はまだ不安定ですが、今後メジャーバージョンになるため、バグなどに問題なければ0.2を使用しましょう)。
2. Windowsのアイコンをクリックすると、通常のインストーラか、ポータブル版のインストールが選択できます。通常インストーラを選びましょう(USBメモリなどにインストールする場合は、ポータブル版を選ぶ)。
3. 画面が切り替わると、「Your download will start soon...」の下にカウントが入るので、そのまま待ってダウンロードを行います。
4. ダウンロードしたインストーラを起動させ、「Next」をクリックします。
5. ライセンス画面では「I Agree」をクリックして、インストール先の指定に進み、「Next」をクリックして次画面で「Install」をクリックします。
6. インストールが完了したら「Finish」をクリックして完了です。
※ソフトをダウンロードする画面では数秒のカウントを待つことで、ダウンロードが始まります。その前に画面を切り替えるとダウンロードできないので注意しましょう。またインストールする際にはOSのバージョンが対応しているか、しっかり確認してください。
ここでは、oliveの基本的な使い方をご紹介していきます。まずは動画ファイルをプロジェクトに読み込ませてみましょう。
1. プログラム、ショートカットアイコンから「olive」を起動します。
2. 画面左上の真っ黒な画面上で「右クリック」→「Import」をクリックしてエクスプローラーを開きます。
3. 編集したい動画を選択し、画面右下の「開く」をクリックしてインポートします。複数の動画を選択したい場合は、「Ctrl」か「Shift」キーを押した状態で画像を選択しましょう。
4. 無事に動画が読み込まれると、下記のような表記になります。
5. 「Tools」の下にある「lcon View」をクリックすると、文字が動画素材に変更されるので編集しやすくなります。
※動画ファイルによっては、インポートできないこともあるため、あらかじめ対応した形式のファイルを用意しておくことをおすすめします。
1. 動画ファイルのインポートが完了したら、インポートした動画をタイムラインにドラッグ&ドロップしてください。
2. タイムラインに動画が表示されたら、動画ファイルの端にカーソルを合わせて、クリックしたまま動画を縮小させます。
3. 動画を縮小させと、動画自体がトリミングされます(非破壊編集のため、逆の操作をすると編集を元に戻せます)。
4. 逆の方法を利用することで、再生開始部分を縮小することも可能です。
5. トリミングした動画の再生位置を変更したい場合は、動画ファイルをクリックしたまま、任意の位置まで移動させましょう。
※いずれの場合も非破壊編集なので、編集前の状態に戻せます。
ここでは動画ファイルをふたつに分割する方法を解説します。
1. タイムライン左側のツールバーから「Razor Tool」を選択します。
2. 分割したい部分にカーソルを合わせて「左クリック」を行うと分割されます。
3. 分割した後に通常の操作に戻る場合は、ツールバーから「Pointer Tool」に戻しましょう。
4. 分割した部分を削除する場合は「右クリック」で「Delete」を選択します(タイムライン上の動画ファイルを、クリックして「Delete」キーを押すことも可能です)。
1. タイムラインに動画ファイルを追加した状態で、左側にあるツールバーの「Zoom in」をクリックします。
2. クリックするたびに動画が拡大されていきます。
1. タイムラインのクリップを縮小する場合は、左側ツールバーにある「Zoom in」の下にある「Zoom out」をクリックすることで縮小可能です。拡大する場合は「Zoom in」を使いましょう。
タイムライン上のクリップを任意の位置に変更して、再生位置を変更させます。
1. 一番後ろの動画を「Ctrl」キーと左クリックを押したまま移動させます。
2. 動画の順番を変えられました。「Ctrl」キーを押さないと、上書きされてしまうので注意しましょう。
ここからはBGMの投入やテロップの作成など、oliveの機能を利用した使い方をご紹介します。
音楽をインポートしてタイムラインに追加する
1. 動画ファイルのインポートと同じように、プロジェクトの黒い画面内で「右クリック」→「Import」をクリックします。
2. MP3、AACの音楽ファイルを選択して「開く」をクリックします。
3. 音楽ファイルが追加されたら、そのファイルをタイムライン上にドラッグ&ドロップします。
4. 投入した音声ファイルが、緑色の波形ファイルとしてタイムラインに表示されれば成功です。
1. タイムライン上にある音楽ファイルをダブルクリックします。
2. 画面右上にある「Effects:音楽ファイル名」をクリックします。
3. 「AUDIO EFFECTS」の画面が開いたら、「Volume」をクリックしながらスライドして音量を変更します(左にスライドするとマイナス、右にスライドするとプラスになります)。
4. 動画ファイルの場合も同様に、タイムライン上のクリップをダブルクリックして、「VIDEO EFFECTS」の画面を表示させます。
5. 「Volume」をクリックしながらスライドして音調を変更させます。
1. タイムライン左側にあるツールバーから「+」をクリックして「Titel」を選択します。
2. タイムライン上のスタート位置から、左クリックした状態で右にスライドさせます。
3. 成功すると、タイムライン上に黄色いタイトルバーが表示されます。
4. 黄色いクリップの上でダブルクリックを行い、画面中央に表示された「Effects:Title」をクリックします。
5. テキストの編集画面が表示されるので、「Text」エリアに任意の文字を入力します。
6. テキストを入力したら「Edit Text」をクリックして、文字の種類、サイズ、色などを変更して「OK」をクリックします。
7. プレビュー画面でテキストが変更されていれば完了です。
動画のつなぎ目などにエフェクトを追加します。
1. タイムライン左のツールバーから「Transition Tool」をクリックします。
2. 任意のトランジションを選び、動画ファイルの間に追加します(今回は「Cross Dissolve」)。
3. トランジションの効果を持続させたい場合は、左クリックしたまま、右方向にトランジションを移動させてください(移動すると、左右に効果が伸びます)。
タイムラインで編集した動画を一本の動画として書き出してみましょう。
1. 画面右上の「File」から「Export」をクリックします。
2. フォーマットや保存形式を設定して「Export」をクリックします。
※動画の形式は、元データと同じにするか、元データ以下の設定にしてください。元データ以上の設定にすると、不具合や容量増加の原因になります(とくにフレームレートと動画の解像度に注意してください)。
今回の記事では、oliveの使い方を詳しく解説いたしました。有料ソフトのように多機能ではないものの、頻繁にバージョンアップしております。最新のバージョン0.2では、プロの動画編集ソフトと同じ機能が追加されたため、今後も発展が楽しみなツールのひとつです。お金をかけずに動画編集を楽しみたい人は、ぜひともoliveを使ってみてください。