NTCS方式、PAL方式という方式という言葉を聞いたことがありますか?日本国内で、国内の電化製品を利用している方には馴染みのない言葉かも知れませんね。実は、この二つの方式はそれぞれ違う特徴があり、規格に対応した機器でなければDVDを再生することはできません。
また、日本と海外を分ける規格として使われることが多く、海外製のDVDや再生機を利用する方には切っても切り離せない内容だと思います。そこで、今回の記事では「DVDにおけるNTSC方式とPAL方式の違い」とPCでそれらの方式を変換する方法をご紹介していきたいと思います。
NTSCとは、コンポジット映像信号を利用したテレビ放送の標準規格で、デジタル放送になる前のアナログ放送で使われていた技術です。現在はデジタル放送に移行したため、テレビでNTSC企画を利用することはありませんが、安価で安定した映像出力が可能なため、現在でも防犯カメラやドライブレコーダーなどに利用されています。また、DVD業界でも現役の規格で、NTSC規格の映像データが保存されているのが一般的となっています。
NTSCは日本の規格というイメージが強いですが、実際には「米国内のテレビ放送」のために開発されている規格で、帯域が6Ghz以内で済むNTSC方式はアメリカ全土にテレビ放送を行うには最適の規格でした。(日本と米国では若干規格が違う)
NTSC方式は、日本でモノクロテレビが配信された頃からできた規格で、地デジ放送になる寸前までテレビで使われたという非常に長い歴史があります。これは、テレビ放送における「規格の乱立」を防ぐことと、NTSC規格が万能であったことが要因として挙げられます。4Kテレビが主流となった現在でもNTSC方式のDVDを視聴する方は非常に多く、現在でも十分に通用する規格であったことがみて取れます。
PALは西ドイツが開発した後発規格(NTSCより後にできた)で、ヨーロッパ、中東、アフリカ、オーストラリア、ブラジルなどで採用されています。NTSCよりも後に作られていますが、どちらが優位であるということはあまりなく、現在では「国によって違う規格」という認識で問題ありません。また、PAL方式にはさまざまな規格があり、NTSCと混合で利用するものも存在します。こちらもNTSC同様、現在でもDVDで利用されている規格です。
大きな特徴は「日本で利用されていない」ということでしょう。元々ヨーロッパ圏内で利用することを前提に開発された規格なので、日本で採用されることはありませんでした。現在でも海外DVDなどに採用されるくらいで、「存在を知らない」という人もいると思います。
ここまでで、NTSCとPAL規格の違いを何となくわかって頂けたと思います。では実際にNTSC方式とPAL方式ではどんなことが違うのか、詳しく紐解いていきましょう。
NTSC方式は主に日本、アメリカなどで採用されており、PAL方式はヨーロッパや中東、オーストラリアなどで採用されている規格です。DVDに関しても「国で採用されている規格」が使われるため、NTSC方式のDVDとPAL方式のDVDが販売されることになります。
その場合、日本のDVDプレーヤーまたはゲーム機で、ヨーロッパで採用されているPAL方式のDVDを再生することができません。また、逆も然りで、ヨーロッパのDVD再生機やゲーム機ではNTSC方式のDVDを再生することもできないのです。
NTSCは信号の間に増幅器などを挟むと、「色ズレ」などを起こしてしまうデメリットがあります。(昔のテレビでみられる赤、青、黄色の線がズレている現象)NTSC方式ではこれを回避することが出来ません。しかし、PAL方式では信号が反転していると「自動修復機能」が働くため、多少の色ズレや歪み等は補正するというメリットがあります。(ただし、修復には限界がある)これらの点が二つの方式の違いと言えるでしょう。
NTSC・PAL方式のどちらも視聴することができるDVDプレーヤーは非常に限られており、基本的には入手困難だと思った方がいいでしょう。日本ではNTSC方式のDVDが前提になっており、PAL方式が主流の地域ではPAL専用DVDになっています。二つの方式に対応するプレーヤーの需要は非常に低く、今後も出ることはないと思われます。現状有力な方法は二つあります。
PCは方式による違いに関係なくDVDを再生できるため(リージョンフリー)、海外製のPAL方式DVDであっても通常通り再生することが可能です。どうしても視聴したいPAL方式のDVDがあるならPC一択と言えるでしょう。※DVD再生にはメディアプレーヤーが必要ですが、Windows標準のプレーヤーやフリーソフトで十分に再生可能です。
PCはリージョンフリーのため、PAL方式でもDVDを再生することが可能ですが、DVDのリージョンを解除することで、他のプレーヤーでも再生することが可能です。PCでオーサリングソフトを利用することで可能になります。
ここでは、PAL方式を解除できるツールをいくつかご紹介していきたいと思います。
Leawo DVDコピーは、DVDオーサリングソフトで、DVDの丸ごとコピー、ISOファイルのバックアップ、リージョンフリー化など、PAL方式のDVDを作成するにあたって必要な機能を備えています。またブルーレイバージョンもあるため、ブルーレイのリージョンフリーを行いたい場合もおすすめです。
公式サイト:https://www.leawo.org/jp/dvd--copy/index.html
1. 「Leawo DVDコピー」を公式サイトからインストールして起動します。
2. PAL方式のDVDをドライブに挿入し、画面左上の「BD/DVDを追加」をクリックします。※ISOファイルの場合はドラッグ&ドロップしてください。
3. 画面下の「コピー」を選択して、DVDのコピー方法を選びます。
4. 画面右上にある「コピー」をクリックして、コピー先、ディスクラベル、保存先を設定して「コピー」をクリックします。(DVD化させる場合はISOファイル)
コピーが完了したら、今度はコピーしたデータをDVDに書き込む作業を行います。
5. 空のDVDをドライブに挿入し、「BD/DVDを追加」から「ISOファイルの追加」をクリックします。(もしくはISOファイルをドラッグ&ドロップしましょう)
6. 歯車のアイコンをクリックして設定画面を開き、左メニューの「コピー&書き込み」をクリックして、「ビデオモードの設定」をNTSCに変更します。
7. 設定が完了したら「適用」をクリックして、先ほどと同じように「コピー」をクリックして、DVDの作成を始めます。
これで通常のDVDプレーヤーでも再生できるDVDの完成です。
Leawo DVDコピーと同じようにDVDのコピー、リッピングなどが行える高性能DVDオーサリングソフトです。最新のコピーガードにも対応しており、ほとんどの市販DVDをコピーできるというメリットがあります。
公式サイト:https://www.winxdvd.com/dvd-ripper-platinum/index-jp.htm
1. 公式サイトからWinX DVD Ripper Platinumをインストールして、起動してください。
2. DVDをドライブに挿入し、画面左上の「ディスク」をクリックして、ディスクを選択します。
3. 表示されたウィンドウから「DVDバックアップ」を選択して、「フルタイトルコピー」をクリックします。
4. 読み込んだDVDタイトルが表示されるので、抽出したいタイトルを選択して「RUN」をクリックします。(保存先を変更する場合は画面下の「参照」をクリックします)※GPUアクセラレーションやインターレス除去を利用するなら「高品質のエンジンを利用」と「インターレース除去」にチェックを入れてください。
5. 抽出したデータはオーサリングソフトやライティングソフトで書き出す必要があります。Leawo DVDコピーやフリーのソフトを利用しましょう。※DVDのコピーガードを解除して他の媒体に保存する行為は「違法行為」になる可能性があります。DRM解除ツールを利用する際は「自己責任」でお願いします。
今回の記事ではNTSCとPALの違いと、DVDプレーヤーでPAL方式のDVDを視聴する方法について解説させていただきました。PCには放送規格という概念がないため、基本的に全てのDVDを視聴可能なため、NTSCやPALを気にせずDVDの視聴をしたい場合は、最初からPCを利用するというのが最善の方法かも知れません。どうしてもプレーヤーなどで視聴したい場合は、今回ご紹介したツールを使って変換してみましょう。