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体験型ゲーム機として、世界的に人気を博した任天堂のゲーム機「Wii」ですが、ブームも終わり、現行機である「任天堂Switch」にその座を明け渡してしまい、押し入れやクローゼットにしまっている人も多いのではないでしょうか?そこで、今回の記事では「WiiをDVDプレーヤー」として使える方法について解説していきたいと思います。この方法を利用して、眠っているWiiを最大限に活用してみましょう。、
Wiiは2006年に任天堂が開発した家庭用ゲーム機で、任天堂のゲーム機としては6世代目となります。当時ハイビジョンを売りにしていたSONYのPS3とMicrosoftのXBOX360とは真逆の方向を目指したゲーム機で、「家族皆がリビングで遊ぶ」ことをコンセプトに作られた斬新なモデルで、コントローラは従来のようなデザインではなく、「手に馴染む」ことを目的に作られており、体を使って楽しめる「体験型ゲーム機」でした。
Wiiの登場によって、ゲームをしたことのない人や、ゲームから離れていた人が次々にゲームをはじめ、女性や高齢者とった層までも取り込むことに成功しています。
その結果、Wiiは日本だけでなく、全世界で瞬く間に人気となり、出荷台数1億台を超える大成功を収めました。(これまでのゲーム機で歴代5位の売り上げ)しかし、HD画質が主流となっていく中、WiiはSD画質であったため、その後のゲームソフトが失速してしまい、PS3やXBOX360と比べて人気の低迷が早かったという欠点がありました。
仕様
性能
性能的には1世代前のXBOX並みと言われており、CPUに関してはGCの二倍の性能と言われています。
WiiはDVDドライブを搭載しながら、DVDの視聴が出来ないという謎の仕様で、不満を漏らす人が多いのも事実でした。なぜならば、Wiiよりも6年前に発売していたPS2にはDVD再生の機能がすでに搭載していたからです。また、XBOX360も同様にDVDの再生が可能で、PS3に至っては、当時最新規格であるブルーレイディスクの再生にも対応していたため、同じディスクメディアを扱うWiiでDVDを再生できないのは、当時でも「時代遅れ」と言われていました。
リビングで家族が楽しむゲーム機を開発するなら、みんなで映画を楽しめるようにしてもいい気がしますね。そんな問題に対応するべく、任天堂では当時から「DVD再生可能なWii」の販売を予定していましたが、検討の結果「DVDはすでに各家庭に普及しているため、不必要である」と判断されたため、発売を見送ることになりました。
Wii本体にはDVDドライブが搭載されているものの、ソフトウェアによって制御されているため、そのソフトをハッキングする必要があります。ただし、Wiiをハッキングすると壊れてしまうリスクもあるため、通常使いする人にはあまりお勧めできません。
Wiiに「Homebrew Channel」を導入する(要Windows PC)
これでDVDを視聴する準備は完了です。ハッキングによってソフトのバックアップやエミュレータの起動など、豊富な機能が搭載されていますが、ソフトの不正コピーは違法となる可能性があるので十分に注意してください。
「HomeBrew Channel」の導入が完了したら、DVDの再生を行うためのソフト「DVDX INSTALLER」をインストールしていきます。
1.Wiiチャンネルから「HomeBrew Channel」を起動し、「Homebrew Browser」を選択する
2.「popular」タブから「DVDX INSTALLER」を選択
3.「Download」を選択してダウンロードを開始
4.「Media」タブから「Mplayer dvdlib Edition」を選択する
5.「Download」を押してダウンロード開始
6.「The Homebrew Channelのトップ画面に戻って「DVDx Installer」を起動
7.「Load」を押して「Normal lnstall」を選択してインストールを開始する
8.「Installation succsessful!」が表示されたら、「Exit」で終了する
9. 再び「The Homebrew Channel」に戻り、次は「MPlayer」を起動する
10.上記の画面が表示されたら、「Load」を選択する
11.Wii本体にDVDをセットして、「DVD-Video」を選択する
12.「Play DVD」を押すとDVDの再生が始まります。
これで、Wiiを使ってDVDを再生することが可能です。WiiをDVD代わりに使いたいと思っている人は是非導入して使ってみましょう。
上記の方法でDVDを視聴する準備が整いましたが、Wiiは普通のDVDプレーヤーと違い、再生できないディスクもあるため、ここでは再生可能なディスクと再生できない場合の対処法について解説していきたいと思います。
Wiiに搭載されているDVDドライブは片面二層のゲームを読み込んでいるので理論的にはDVD-R DLに対応しています。しかし、DVDのメーカーやライティングの方法によっては読み込みに失敗することも考えられるため、自作DVDの再生を想定するならばDVD-Rを使った方が安全です。
※市販されているDVDの再生は一層式、二層式どちらの場合も問題なく再生できます。
また、Wiiでの再生を想定した形式に自動で変更してくれるライティングソフトなどもあるため、不安な方はそれらのソフトを利用するといいでしょう。
「Wiiで再生可能な形式」
・Jpeg画像、QuickTime形式、MOV、AVI(音声ファイルはMP3、AACのみ)
WiiでDVDを見る方法は非公式な方法であるため、あらゆる不具合が想定されます。下記のような不具合が見つかった場合は以下のことを行ってみてください。
DVD本体が読み込めないか、DVDドライブの不具合が考えられます。一旦DVDを抜き取ってゲームをプレイすることが出来るか確認しましょう。プレイに問題がなければ、別のDVDを再生して確認してください。特定のDVDだけ読めない場合は対応していない可能性があります。(海外のDVD、日本独自規格など)
Wiiは製造されてから年数が経っているので、本体の熱や部品の劣化による不具合も考えられます。埃が溜まっているようであれば掃除をして、ディスククリーナーなどを使ってみるのもいいでしょう。また、他のDVDでも動作状況も確認してください。
Wiiのバージョンを確認して、インストール手順を最初から行ってください。また、どうしてもインストールできない場合は本体を初期化して「工場出荷時」の状況にしてからインストールしてください。さまざまなソフトがインストールされていると不具合が出ることもあります。
DVDFab DVDリッピングを使って、DVDを再生可能な形式(MOVとか)にリッピングして変換するのも可能な方法です。
DVDFab DVDリッピングは、一般形式のDVDディスク、ISOイメージファイルをコピーガード解除し、ソースをMP4、MOVなどの動画形式に変換できるDVDリッピングソフトです。対応して出力可能な動画形式や音声ファイル形式が多様にあります。下記のボタンを押して、30日間で無料で体験できます。
今回の記事ではWiiでDVDを見る方法について解説させて頂きました。Wiiが現役の時代は本体バージョンアップに伴って、The Homebrew Channelがインストールできないなどの問題を抱えていましたが、現在は更新が終了しているため、手順通りに行うことで確実にDVDを再生することが可能です。
ただし、Wii自体は発売から年数が経っており、修理部品もほとんど確保できないことから「直して使う」ということは困難なので、本格的に使うことは難しいでしょう。家に余っているWiiを有効活用したいという方はいかがでしょうか。